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2024.07.20

バイカイデザイン株式会社 佐原さんにインタビュー【シェアオフィス入居者インタビュー】

バイカイデザイン株式会社
佐原さんにインタビュー
【シェアオフィス入居者インタビュー】

佐原さん-24

話し手:佐原和行さん

【プロフィール】
バイカイデザイン株式会社
代表取締役 佐原 和行
(さはら かずゆき)

1975年石川県生まれ枚方市育ち。大阪デザイ ナー専門学校を卒業後、企画からデザイン、印 刷加工まで携わるプロダクションでの経験を経 て、2012年バイカイデザインを開業。「現場 が動くクリエイティブ」をモットーに、ブラン ディング視点でクライアントと協働するクリエ イティブディレクターとして活動中。2023 年か らは、枚方市立地域活性化支援センター「ひらっ く 」にて、地域事業者のクリエイティブ活用を サポートする専門アドバイザーも兼務。枚方の ものづくり企業が取り組むオープンファクト リー「不器用 FACTORY」では、立ち上げ当初か らトータルディレクションを担当。北大阪商工 会議所が運営する、地域クリエイターのグルー プ「ノースクリエイターズクラブ」にも所属。

公式Webサイト

<インタビュアー>
アサカワ ミト(コミュニティマネージャー)

ひらっくコミュニティマネージャー。受付業務をしながら、利用者さまとの交流や、シェアオフィスを始めとした方にお繋ぎする機会を作っています。交流イベントの企画、進行なども担当。プライベートでは、未経験の方や社会人にも役立つ演劇ワークショップを開いたり、アレクサンダーテクニークという身体メソッドの講座などをしていて、幅広い方々に、こころとからだをワクワクさせる機会を作っています。

佐原さん-40

聞き手:アサカワミト

ミト やっぱり佐原さんといえば、潔いモヒカンヘアですよね!

佐原 今日は立たせたら長すぎたので、寝かせてきました(笑)

ミト 体格もがっちりされていますし、すごくパンクな方なのかなって(笑)

佐原 いえいえ、パンク精神に憧れてるだけの人です(笑)

ミト そうなんですね(笑) 今日はそんな佐原さんのことを色々知れたらと思います。

佐原 よろしくお願いします。

ひらっくを選んだ理由

ミト では改めて、お名前とご職業を教えてください。

佐原 バイカイデザイン株式会社の佐原和行と申します。枚方を拠点にデザイン業を営んでおります。

ミト ありがとうございます。前半はひらっくでのお仕事に関する質問をさせてください。ひらっくコワーキングのシェアオフィスを選ばれた理由は何だったのでしょうか?

佐原 もともと大阪の西中島に事務所を構えていたんですが、コロナ禍に入って事務所を引き払い、枚方の自宅兼事務所でやっていたんです。それからしばらくして、コロナが収まってきた頃、環境を変えたいと思いました。

同じくらいの時期に、ひらっくさんからの依頼で専門相談員のようなことをさせていただくことになり、枚方でこれからスタートアップする方などの相談を受けるようになったんです。

それも環境を変えたいと思うきっかけとして大きかったです。地域の事業者とお話する機会を持つようになって、リアルな現状などを聞いて、アドバイスをさせていただくことが増えました。

ミト 今までどれくらいの相談を受けられましたか。

佐原 去年からですとひらっくさんからで20件以上。それと、ひらっくさんとは違う方面からの相談業務も。実は今日もその打ち合わせから帰ってきたところなんです。ですので合計すると、50件以上は相談を受けてるかもしれませんね。

ミト 結構受けていらっしゃいますね。

佐原 そうですね。そんな機会が増えたときに、ひらっくさんがここを作る話を知りました。知った時に「そういう場が出来るのって素敵だなー」と思いましたし、シェアオフィスもあるんだったら、じゃあ応募してみようと。

クリエイターさんの相談に乗ることは以前からしていましたし、事業される方とクリエイターさんが交わる場所があればいいなって思っていたんです。

ミト そういった経緯でシェアオフィス会員になられたんですね。ありがとうございます。

いま、オフィスに来られている時はどんな1日の流れなんでしょうか?

佐原 ひらっくは9時から開くので、9時頃に出社したら掃除をして、9時半スタートみたいな感じです。それから閉まる21時前までいます。外出もしますが、朝から晩までまんべんなく使わせていただいてます(笑)

ミト 外出というと、現場に出ることもあるんですか?

佐原 結構ありますね。撮影とか取材とか。だから居るとき居ないときの比率は半分くらいの割合ですね。でも基本は通ってます。

ミト ひらっくで仕事をすることで、どんなことを期待していますか?

佐原 これまで事務所で一人でやってたんですけど、ここで働くと、人の気配というか、世の中の気配や、情報の気配に触れられるんで、そういうところはすごくありがたいなと思っています。

ミト 気配のある状況で作業をするっていうのは、やっぱり違いますか?

佐原 そうですね。情報感度というか、雰囲気の自由度というか。常に気持ちの風通しがいい感じですね。

なので、インスピレーションを得るための場としてありがたみを感じます。

ミト 今後、ここでどのような交流をしていきたいと思っていますか?

佐原 理想論かも知れませんが、利害を超えて、好奇心ベースで何か新しいことをやっていこうよ! みたいな感じのことが出来れば良いなと思っています。

ミト 素敵ですね。利害を超えて、好奇心ベース。

佐原 すぐ集まれるのがこの場所の強みだと思うので、それで繋がれたらいいなと。

今もノースクリエイターズクラブに所属しているイラストレーターのKAORINGOさんから「ちょっとしたアニメーションを作る仕事を手伝ってもらえませんか?」って言われて、だったらシェアオフィスのタロンさん(ノースクリエイターズクラブにも所属)がいますよっていうのでお繋ぎしたら、タロンさん引き受けてくれました。

ミト すごいですね!!

佐原 はい、自然な感じでしたね。僕は、自分から繋がりましょうっていうのはあまり言いたくない方なんです。だから自然にこれまでの関係性の中から「この人たちが組んだら面白そう!」といった好奇心で繋がっていってるんで、早速ありがたみを感じていますね。

だから、ただこの場所に一緒にいるっていうだけでも価値があると思いますし、それがコワーキングのいいところかなと思います。

佐原さんの今のお仕事

ミト ではここからは、今のお仕事に関する質問をさせてください。

ご自身で会社を立ち上げるに至った経緯を教えてもらえますでしょうか。

佐原 初めは家族経営のデザイン制作会社で働いていて、カタログやパンフレット、商品パッケージなど、様々なものを作っていました。僕が会社に入った時っていうのは、ちょうどMacが現場に導入されるかされないかぐらいの時だったんです。だからまだ職人さんがいらっしゃって、色々と手作業でやっている時代でした。

最初入社したときも、暗室に入って写真を現像するとか、写植(写真植字という、光学的に文字を組む技術)を自分でしたりもしながら、だんだん独学でMacを使って何かを作っていくみたいな感じでやっていきました。でも、まだまだ職人さんが手で作業をする時代でしたね。

僕はその頃のインクの匂いとか、そういうのがすごい好きで。現場でモノができるまでの過程をそこで全部知れたっていうのは、自分にとって大きかったですね。

そういうことには触れた程度でしたけど、横で諸先輩方のすごみは実感してきました。今みたいに一旦プレビューを見るとか修正とかが簡単にはできない中で、髪の毛一本分をずらすとか、画面で見られない中で全部色指定したりだとか、出来上がったらどうなるかわからない中で作っていましたからね。いまの感覚で見ると怖いですよね。

のちのち僕は違う会社に移るんですけど、その頃にはもう、若い人でそういう現場を知っている人っていなくなるんですよね。その分僕は制作工程を細かく知っていることで、お客さんと話をする上でもスムーズに提案出来ますし、それによって完成度の厚みは出たかなって思っています。

ミト そこで働かれた後に、独立されたんですか?

佐原 独立前にもう一社、経験しています。会社には11年か12年ぐらいいて、その後の会社には4年ほど、働かせていただいていました。その会社では企画営業的な動きもすることになって、そこからディレクター業務も学びました。その後独立っていう感じですね。

ミト そもそもこのデザイナーの世界に入ろうと思ったきっかけは何だったんでしょうか?

佐原 僕は絵しか得意なものがなくて、さらに勉強したくなかったので、専門学校に入ってその流れでデザイナーになりました。ただ、デザイナーって何?って全くわからないままやり続けてきましたね。

ようやくデザイナーってこういうことか!って分かってきたのが、2社目の会社にお世話になった32歳ぐらい。そこで転職をしました。ちなみにその頃からモヒカンを始めました(笑) 

ミト 転職する時にモヒカンにしたんですか?? パンクじゃないですか(笑) デザイナーとしての意識が芽生えたところで転職されたんですね。

佐原 でも芽生えただけでまだ何もわからなかったので、そこでの4年でギュッと凝縮して学ぶことが出来ました。それはお客さんに恵まれたっていうのもありましたけれど。

ミト それらの経験から、トータルでデザインする力が養われたと。

佐原 そうですね。お客さんとの距離感とか、お仕事を一緒にしていくっていうことの意味を体感できました。そこでは10年分ぐらい仕事をやったんじゃないかな(笑)会社が江坂だったんですけど、江坂の不夜城と言われてましたから(笑) でもそこで、この仕事の本当の面白さも知った感じですね。一緒に作る楽しみっていうのをすごく実感出来ました。

最大のチャレンジ、不器用ファクトリー

ミト 今までのお仕事の中で最大のチャレンジは何でしたか?

佐原 その年ごとに大変だったことはあるんですけど、やっぱり最近のお仕事なんですが、不器用ファクトリー(※)かなと。地域初のオープンファクトリーに挑戦するっていうミッションで。

(※工場見学やワークショップなど、企業が場を開いて広く知ってもらう機会を作る、ものづくりの魅力発信プロジェクト)

ミト ボクもいつくか工場見学に参加しましたが、枚方近辺、知られていないけど面白い製造業さんがいっぱいいますよね! この不器用ファクトリーに関わり始めたのはいつ頃ですか?

佐原 去年の5月ぐらいからなので、実は結構浅いんですよね。北大阪商工会議所の高田さんからお声がけいただいて。プロジェクトが進む中で、実は僕は最後くらいに加わりました。

ミト その不器用ファクトリー、何が大変でしたか?

佐原 今まで取り組んだことのない未知の世界だったので、ずっとドキドキワクワクしてる感じでしたね。

僕が加わった頃、既にメンバーも揃っていろいろ議論も進んでる中、あとは方向性を決めていくというステップでした。

僕はクリエイティブディレクターという、方向性を決めて実行していく仕事をしてるので、ピースのひとつとしてプロジェクトをマネジメントしていた北大阪商工会議所の高田さんはそこを買って声をかけてくれたんだと思います。

他業種の方々が集まったとき、どうすればみんなが同じ方向を見れるか。チャレンジでしたね。いろんな立場、目的を持った方がいらっしゃるんで、その中で共通項を見つけるのは困難でしたけど、同じだけやりがいがありました。そんな中で見つけたのが「不器用」という言葉だったんですね。

それを拾い出せたときに、なにか、みんなにとって包容力のある言葉だなと感じたんです。

ミト 不器用。一見ネガティブな言葉に感じますが、違ったんですね。

佐原 この言葉によって、みんなが一歩を踏み出しやすくなったんですよね。やったことないことに対して、やさしく背中を押してあげる言葉にもなるし、初め不器用ファクトリーに参加してくれるであろう、子どもたちやそのご家族達にも作用する言葉だと感じたんです。この言葉の概念をメンバーみんなで共有いただけた後は、皆さんが自発的にいろいろ考えて動いていく流れになって、それ以降はもう楽しいことだらけでした。

このみんなを突き動かす共通項、言葉を見つけた経験は、ディレクターの僕にとっても、これまで生きてきた中ですごく印象的なことだったなと思います。

インスピレーションを得るために使っているテクニック

ミト インスピレーションを得るために使っている特別なテクニック、ちょっとしたこととかありますでしょうか?

佐原 僕はどちらかというと結構独学でやっていたタイプなので、基本は「本」からなんですよ。

読書しつつ、自分が何となくやってたことが本に書いてあったときに「あっ!自分がやってたことってこういうことだったのか」ていう答え合わせになる。そういうことをしてきました。

あとやっぱり「対話」ですかね、人と喋ることかな。

 なんとなく頭の中で点がいっぱい浮かんでる中、あるアイデアがぽんっと中に入った瞬間に、点同士が線で全部繋がっていく感じ。でもまずは点が無いと始まらないので、そういう点を増やしてるのが読書だったり、対話だったりするのかなって思いますね。

ミト シンプルですけど、納得感がありますね。本を読む、人と話す。

佐原 まあ、後々思うとそうなってたなっていうだけなんですが。

本当はあんまり人のいうことを聞かない天邪鬼なところもあるんで(笑)

でも本は自分のペース、自分のそのときのテーマで吸収できるので、僕は合ってたんだと思います。

ミト 考古学者の吉村作治さんが「本をいくら読み込んでも、実際に現地に行ったら全然役に立たない。ただ、現地でやってみた後に本を読むと、驚くほど役に立つようになる」って言ってましたね。

佐原 もう一つ、経験上シェアすることも大切だと感じています。

僕は若気の至りで自分が得た情報とかノウハウってあんまり外に出して来なかったんですが、会社でチームをまとめるディレクターをしていた頃は、現場に若い子を連れていきながら色んな話をしたんです。みんなとの体験や想いは、シェアしていった方がアイデアももっと広がるし共鳴できる人とも繋がるしおもろいやんって。

佐原 だから、不器用ファクトリーでも目標や想いをシェアしてもらえる高田さんっていうハブ的役割の方がいたのは大きかったんです。だって参加される12社の製造業の社長さんに直接お会いして会社や工場を見学させていただいたり、一方で大学に訪問して教授や学生たちとコラボの話をさせていただいたりする。僕だけじゃそんなこと絶対に出来ないですからね。それはすごくためになりました。

ミト 確かに言われてみれば、デザイナーだってあらゆる人と繋がってる訳じゃないですもんね。ハブ的な人って重要ですね。

佐原 そんな高田さんとも話してお互い思ったのが、基本はもう好奇心ありき。それが何よりの原動力ですね。インスピレーションも、多分そこがないと生まれないんだと思います。

ミト ありがとうございます。この仕事のバランスを保つための秘訣はありますか?

佐原 基本的に好奇心を持って仕事をしていて、デザインって日常と地続きになっているのでバランスってあんまりないんですよ、正直なところ。でもひらっくが21時までなので、絶対帰らなアカンっていうリズムができたのはやっぱ違うかなと。それって不夜城にいるのとでは全然違うじゃないですか(笑)

ミト そうですね(笑)ついつい無理してしまいますよねー

佐原 そうなんですよ。そこから仕事をするとしても、1回帰るっていうのは大きいと思います。ひらっくが閉まるまでにやらなっ!っていうのは、メリハリがつくし、そういう意味ではありがたい。

ミト ワクワクして生きているのであれば、無理して分ける必要はないのかもしれませんね。

本の話

ミト ここからは本の話なんですけど、たくさん持って来られましたね(笑)

佐原 これだけで3時間ぐらいは余裕で話せちゃう分量ですが(笑)いやでも、これむっちゃいい質問ですよね。選ぶのに楽しくなっちゃいました。

ミト グミ・チョコレート・パイン。映画化もしてますよね。

佐原 これは引っ越しを何回か繰り返してもずっと生き残っている本ですね。青春の名残りというか。で、このプリントの束なんですけど、デザインってこうなんだって気付かされたのって、実はこれがキッカケなんですよ。

ミト このプリントですか??

佐原 これ実は、一番最初の会社で仕事中にmacからこっそり出力して製本したっていう怒られるやつ(笑) ほぼ日さんと佐藤拓さんとの対談なんですがこれを出力する前はモニターのウィンドウをすごく細〜くしながら、バレないようにしてずっと読んでたんですよ(笑)

ミト 笑笑笑 ああ、これはほぼ日ですね。横書きの字数を決めてるこのレイアウト。

佐原 これで「デザインってそうなんだ」ってなって、これきっかけで僕転職したんです(笑)だからこれは僕にとって人生のターニングポイントになってます。

ミト そうなんですか?(笑) 会社からしたら、プリントされたがために辞められちゃってるじゃないですか(笑)

佐原 ただその分は今もお付き合いがあるので、仕事で頑張ってお返ししているところです(笑)

あとは、もう今は多分ないんですけど、デザインの現場っていう本があったんです。

こういうのを読みながら、現場でどういう過程を経て物ができているのかを学びました。

ミト ナガオカケンメイ! この本ボクも持ってますね。

佐原 この本を読んで、モノコトを考える視野が広がったっていう感じですね。

佐原 あと、これはすごく面白かった。実は僕が一番読んでいる本ってこれなんですよ。

吉田豪さんの男気卍固めっていう、インタビュー集で、今の基準ではコンプラ的にアウトかもしれないエピソードを持った人たちの話をまとめた本ですね。これが僕一番好き。人生の中でも。

ミト プロインタビュアーの吉田豪ですね。

佐原 まずこういう世の中で生きてる今、とんでもない人たちの痛快な話が気持ちいいんですよ。あと、とにかく相手が気持ち良くなって思わず話したくなるような、吉田豪さんの話の引き出し方や距離感の取り方。これは、今の僕の仕事にも確実に活かされていると思います。だからこの方の著書は多分全部買ってると思います。

ミト そうですか、へぇー!つわものだ(笑)いやでもこれ本当に面白いですよね。

佐原 これは本当に僕にとって衝撃的だったんですよ。疲れたなーってときは何回も見直しています。こんな破天荒な人生を読んだら、ある程度のことは、なんとかなるかぁみたいな感じになりますよね。はい、すいませんもうこんな感じで、お時間の制限もあるかと思いますので・・・

ミト すいません多分9割くらい割愛することになると思います(笑)これはもうちょっとこれだけのコーナーが出来ますね。

佐原 これ全然語り尽くせないですよ。あんまり僕、本の話を人に話したことなくて。

ミト えー、そうなんですか!

佐原 この質問がなかったら、こんなパーソナルが垣間見えるようなことは、誰にも言えない(笑)

ミト いやーおはなし出来て何よりです。吉田豪の話で盛り上がれるのは、多分ボクぐらいです(笑)

佐原 久しぶりっていうか、初めて会ったなーと思いながら話せました(笑)

ミト 「ど」が付くサブカルネタですからね。そんな盛り上がれる人なかなかいないと思います。

今後の目標

ミト 今後の目標はありますでしょうか?

佐原 これは夢想じゃなくて、本気で思ってるんですけど、今49歳になるんですけど、

子供たちや次世代の方々により良い世の中のバトンを渡したいんですよ。

クリエイターの役割って何だろうっていつも考えるときがあって。

僕がさっきの経験上、クリエイターの方と話すとか、いろんな事業者さんの方と話しているときに、この先何か新しいことを始める方々って、世の中に対して、何かを良くするためにやってるじゃないですか。

クリエイターさんは、その方々と一緒に協業して、より良くしていこうとする。そういう人たちが増えたら、世の中良くなるはずなんです、地域と社会とが。

それが多分クリエイターの役割だと思うので、そういったことをどんどん増やしていくっていうのをやっていきたいですね。

だから不器用ファクトリーもその一つなんですよ。そこはもうビジネスでっていうよりも、キャリアと今やれることの点を増やしていく、なにかそういう媒介役になれたら一番いいなと、僕は本気で思ってますね。

ミト まさにバイカイデザインですね。

佐原 そうですね、ようやくその名にふさわしい活動が出来そうです。ずっと声高に語ってましたけど、なかなかそういう場面には至らなかったので。

でも相談などを聞いていると、掘ったらすごい人たちがいっぱいいて、面白いです。

50代でも元気な人たちがいっぱいて、世の中捨てたもんじゃないなって思うし、まだまだ自分ができることをやっていきたい。次の世代にバトンを渡したいっていうのはほんまに思っていますね。

これから新しくコワーキングスペースを使い始める人へアドバイス

ミト これから新しくコワーキングスペースを使い始める人へアドバイスをお願いします。

佐原 社会の接点だと思うんで、そこに座ってるだけでも全然違うような気がします。

何となく意識的に耳を澄ますというか、何もしなくても何が起こってるかっていうのを感じるだけでだんだん繋がっていくと思うんです。自分から声かけなくても、なんとなくそのところに身を置いてるだけで。やっぱりまず第一歩はそこかなっていう感じはしますね。

ミト いいですね、いい言葉ですね。コワーキングスペースは社会の接点、そこに身を置いてみる。本当に身を置くだけでいいんですよね。

佐原 全然違うと思うんで。この場所がなかったらどこなのっていう。だからこの場所が出来たってすごいと思いますよホント。それを知ってほしいですよね、とにかく。

ミト 今日はたっぷりお聞きできてよかったです。本当にありがとうございました!これからもよろしくお願いします!

佐原 ありがとうございました!

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