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2024.06.08
起業家のためのbook&talk!!Vol.1の様子【レポ】
起業家のためのbook&talk!!Vol.1レポート
2024年5月31日(金)にひらっく内のオープンイノベーションスペースにて「起業家のためのbook&talk!!Vol.1」を開催しました。
こんにちは!ひらっくスタッフのながはらです!いつも、ご利用ありがとうございます。
2024年5月31日(金)にひらっく内のオープンイノベーションスペースにて「起業家のためのbook&talk!!Vol.1」を開催しました。
イベントには、オフィス利用者を中心に6人が参加。マーケティングに関する古典的名著「マーケティング22の法則〜売れるもマーケ 当たるもマーケ」を分担して読み、楽しくおしゃべりしました。
今回の企画者でファシリテーターを務めた私が当日の様子をレポートします。
当日の雰囲気が分かると思いますので、参加されなかった方も読んでみてください!
起業家のためのbook&talk!!とは!?
このイベントは、すでに起業されている方やフリーランスの方、これから起業を目指している方のための読書&交流会です。
起業家や経営者が書いた本など、参加者のスキルアップ、モチベーションアップにつながる本をセレクトしてその内容についてみんなでおしゃべりします。本が好きな方はもちろん、普段あまり本を読まない方も、カジュアルに参加して楽しめるイベントです。
今回は、初回ということで、主催者側で本を選びましたが、今後は参加者やひらっく利用者の方のリクエストにもお応えしたいと思っています。
当日読んだ本について
今回読んだのは、アル・ライズ/ジャック・トラウト著「マーケティング22の法則〜売れるもマーケ 当たるもマーケ」(東急エージェンシー)です。第1章 一番手の法則(一番手であることは、ベターであることに優る)、第2章 カテゴリーの法則(あるカテゴリーで一番手になれない場合には、一番手になれる新しいカテゴリーを作れ)…といった感じで、マーケティングの基本的な法則が分かりやすくまとめられています。
実は、この本、初版が1994年。つまり30年前に出された本なんです。そのため、日本企業を今からは想像できないほど高く評価しているところなど、取り上げている事例が少し古く感じることもあります。
しかし、普遍的な法則が書かれているので、その内容は古くなってはいません。その証拠に、今でも、大手書店のいい場所に並べられていたり、有名な企業の研修に使われたりします。この分野の「古典的名著」かつ「現役」の本だと言えるでしょう。
ABD方式の読書会
今回のbook&talkは、ABD方式の読書会という形で行いました。ABD読書会は、短時間で一冊の本を読み、内容について理解を深めることができる読書会です。各地のコワーキングスペースのほか、大学や企業研修などでも取り入れられています。
具体的には、①一冊の本を参加者全員で分担して読み、②それぞれがそのパートについての要約を作成して③発表し、最後に、④内容について全員で議論をします。
ここでも、この順番に当日の様子を紹介します。
①分担して読む
ABD読書会では、1冊の本を参加人数に応じて無理のない程度にパート分けして読みます。今回は、一人2法則ずつ計約20ページを30分で読んでいただきました。
今回の参加者はファシリテーターの私も含めて7人。パート分け通りだと全部は読めないのですが、余力のある方に少し多めに読んでいただいたおかげで全部読むことができました。
ここのパートは、おしゃべり無しで皆さんモクモクと読んでおられました。
②要約を作成
本を読んだ後は、手書きで要約を作ってもらいました。所要時間は15分、分量はA4で4枚程度です。
真面目な人ほど、文字をびっしり書いて時間オーバーになりがちなので、「印象に残ったところ、重要だと思うところを端的に書くだけで大丈夫です」とアドバイスさせていただきました。
③要約について発表
自分なりの要約が完成したらプレゼンタイム。一人2分程度で内容について説明していただきました。みなさんプレゼンがとても上手なので、内容がスーッと頭に入ってきました。
ここまでかかったのは約1時間。実際に読んだのは一部だけですが、他の方の説明を聞くことで一冊の本を読んだのと同じ様な効果が得られます。
ちなみに、私は、イントロダクションも兼ねて、第1章「一番手の法則」と第2章「カテゴリーの法則」の要約を作成、発表させていただきました。内容はざっくり言うと以下のような感じです。
市場をリードするブランドは、顧客の心に一番最初に入り込んだものだ。コーラのコカ・コーラ、レンタカーのハーツ、コンピューターのIBMなど。だから、マーケティングにおいては商品やサービスが他より優れていることをアピールするよりも先頭を切ることの方が大事(一番手の法則)。
もっとも、最初に入り込まなかった場合も希望を捨ててはいけない。一番手になれるカテゴリーを見つければいいのだ(カテゴリーの法則)。
これらの関係を、筆者は、大西洋単独横断飛行のたとえを使って説明しています。初めて大西洋単独横断飛行をしたチャールズ・リンドバーグは誰もが知っている。しかし、二番手のバート・ヒンクラーのことは誰も知らない。ただ、三番手のアメリア・エアハートのことはみんな知っている(注:アメリカでは大変有名らしいです)。それは、女性初という新しいカテゴリーを作ったから。
この本には、こんな感じで「マーケティングについての不変の法則」が豊富な例とともに紹介されています。翻訳本で初版が古いため事例などに少し違和感がありますが、そこを補いながら読めば全く問題はありません。
この日も、「あった、あったこんなメーカー!」、「1990年代だから、日本のメーカーがめちゃくちゃ評価されているよね」といった感じで、盛り上がっていました。
④内容について議論
全員の発表を聞いたら次はおしゃべりタイム。book&talkのtalkの部分ですね。今回は、ふせんをお配りして、本の内容で気になったところやキーワードなどをメモしていただきました。みなさん、要約を熱心に見返しながら記入されていました。
して、メモを書いたふせんを直接、要約のところにペタペタ貼ってもらいました。ふせんがたくさん貼られている場所=みなさんの関心が高いところがハッキリと分かります。
もっとも、関心が高かったのは、先ほども紹介した第2章「カテゴリーの法則」のところ。「今、全く新しい事業を作るというのは難しい。なので、どうやってカテゴリーを作っていくかが重要」、「自分では新しいカテゴリーを作っているつもりでも、より大きなカテゴリーに入れられちゃう」、「地域NO1、地元のことならココ!みたいに認識されたらいいのかな?」などの意見が出ていました。
他に関心が高かったのは、第5章「集中の法則」。これは、「たった一個の言葉、ないしコンセプトに絞り込むことによって、心の中にそれを焼き付ける」というものです。「(文中にあった)ハインツのどろりとしたケチャップっていうキャッチフレーズはいいね。食べたくなる」、「私の事業を一言で言えるようなフレーズが欲しい!」と言った感じで、会話が弾みました。
こんな感じで45分ほどおしゃべりして。会は終了。あっという間の2時間でした。
参加者の感想
参加された方からは以下のような感想をいただきました。
- 「普段あまり本を読まないけど、自分のパートだけ読めばいいので、無理なくできた」。
- 「本の内容も面白かったけど、それ以上に他の人の感想を聞くのが楽しかった」。
- 「おしゃべりが楽しかった。いろんな価値観に触れることができてよかった」。
概ね、好評だったようでよかったです。参加してくださったみなさんありがとうございました!!
今後について
次回開催日は未定ですが、また、今回のような読書会をしていきたいと考えています。それ以外にも、参加者がオススメの本を紹介し合うランチ会など、本を通して利用者同士が交流できるイベントを企画中です。今後の展開にご期待ください。
以上、book&talk!!Vol.1のレポートでした!